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債券投資の未来像

インフレ、金利上昇、戦争、そしてさまざまな危機。当社が2021年債券投資調査報告書「Preparing for the Big Shift」を発表して以来、世界では多くの変化が起きています。

当社の最新調査からは、短期的には投資家はインフレと利上げという環境にポートフォリオを適合させているのは確かですが、債券ポートフォリオの未来像を形づくるトレンドが根底に流れていることが浮き彫りになりました。

昨年発表した2つのテーマは、引き続き非常に重要な位置づけにあります。第一に、ESG(環境・社会・ガバナンス)は投資家の優先課題のなかで重要度が高まっており、債券の分野でも、パリ協定への準拠を追求する投資家が増えています。

第二に、インデックス運用の有用性が引き続き明らかになっています。債券市場における運用報酬の引き下げ圧力と透明性の継続的な向上が二つの要因となり、投資家が配分を増やそうとしているセクターにおいてインデックス運用戦略を採用し、効率的にアクセスするようになっています。

今年は新たに形成されつつあるいくつかのトレンドをご紹介します。それは投資家が新たなリターンの源泉や目的達成のための新たなアプローチを求めているためです。プライベート市場へのシフトが加速しており、一般の債券への資金配分の規模や流動性に影響を及ぼしています。また、投資家は債券に対する新しいシステマティックなアプローチに興味を示しています。

総合すると、これらの変化は債券の現状だけでなく、今後の方向性、そして近い将来に、世界中の投資家が債券戦略をどのように実行していくかも示唆しています。

このアンケート調査について

2022年ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ債券投資調査報告書は、債券市場の現状と方向性をより深く理解する一助として、世界中の主要な投資家の見解を詳細に調査したものです。この定性的かつ定量的な調査は、2022年半ばにステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズとは資本関係のない独立した第三者機関が実施しました。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズは本調査のスポンサーです。大手年金基金、ウェルスマネージャー、アセットマネージャー、基金、財団、政府系ファンドの資産配分の決定に責任を持つ世界の機関投資家700社が調査に参加しました。