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ETFについて知ろう

ETFの設定と交換の仕組み

  • ETFは設定/交換と呼ばれる独特のプロセスがあり、その他の投資ビークルとは異なるアプローチがあります。
  • ETFの設定/交換のプロセスはプライマリー市場においてETFの発行体と指定参加者(AP)によって行われます。
  • この独自のメカニズムは、コスト効率や流動性の向上など、ETF の潜在的な利点をもたらします。

ETF 設定/交換と呼ばれる独自のプロセスの恩恵を受け、原証券との密接な相関関係を維持しながら、株式と同様に取引所で取引できるようになります。

  • 設定 では、すべての原証券を買い入れ、1つのバスケットにまとめてETFとして組み入れます。
  • 交換 とは、 ETFのバスケットを解体して個別の証券に戻すプロセスです。

ETFの設定/交換プロセス

ETFの設定と交換は、プライマリー市場においてETF発行体と指定参加者(AP)の間で行われます。APは、ETF発行体からETF構築に必要な原資産の取得を任された事業体です。APになれるのは、大手証券会社またはマーケットメーカーです。

Japan ETF Creation Redemption

設定

APはファンドの原資産を適切なウェイトで組み立て、ETF受益証券を最低取引単位である「クリエーション・ユニット」と呼ばれる大口のブロックで構築し、その後、これらの証券をETF発行体(ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ等)に引き渡します。

引き換えに、ETF発行体は受け取った証券を束ねてETFを構築し、ETF受益証券をAPに引き渡します。こうして新たに誕生したETF受益証券はセカンダリー市場に持ち込まれ、取引所を通じて売買されます。

需要が増加すると、このプロセスを用いてETF受益証券がさらに設定されます。事実上このプロセスを通じて、ETFの原証券の流動性が、ETF自体の流動性を強化しています。

交換

APはこのプロセスを逆にすることで、ETF受益証券を交換できます。ETF受益証券の大口ブロック(リデンプション・ユニットと呼ばれる)はセカンダリー市場から回収され、このリデンプション・ユニットに等しい適切なウェイトの原証券と引き換えに、ETF発行体に引き渡されます。

交換は設定と反対のプロセスであり、需要が減ってきた時には、ETFを個別の銘柄に解体できます。

設定/交換プロセスがあるため、ETFのポートフォリオマネージャーは通常、リバランス目的以外で証券を売買する必要がありません。

設定/交換プロセスのメリット

設定と交換のプロセスは複雑に思えるかもしれませんが、ETFの潜在的なメリットをもたらすメカニズムの1つです。

  • プレミアム/ディスカウント: 設定/交換プロセスがあるため、APはETFに対する需要を常に注視し、必要に応じて売買します。ETF受益証券を市場に追加または市場から取り除くことで、APはETF受益証券の価格をポートフォリオに保有する資産の価値近くに維持し、それによってETFの純資産価格(NAV)に対するETFの市場価格のプレミアムまたはディスカウントの行き過ぎを抑制しています。
  • 流動性: 加えて、設定/交換によってETFの流動性は二層となっています。セカンダリー市場で利用できる流動性の層と、原証券の流動性の層があります。ETFの取引量が、ファンド全体の流動性の包括的な指標ではないのはそのためです。ETFの完全な流動性を理解するには、原証券の流動性も考慮する必要があります。