Skip to main content
インサイト

ボラティリティの高い市場に投資する際に、覚えておくべき4つのこと

  • ボラティリティの高い市場では、ポートフォリオに関して衝動的な意思決定を引き起こす可能性があります。
  •  不確実な時代にポートフォリオを守るためにできることがあります。
  • 市場の課題やボラティリティに直面したら、長期的な目標に集中しましょう。
Head of SPDR Americas Research

行動したい衝動に駆られるのは自然なことですが、ポートフォリオに関して衝動的な意思決定を行って良いことなどほとんどありません。

しかし、ボラティリティに見舞われた際にできることが4つあります。

分散投資を信じる

市場に不確実性が生じた時は、基本に立ち戻るのが賢明です。つまり、ポートフォリオの分散を信じ、伝統的なリスク軽減ツール(米国債、金、流動性の高いオルタナティブ資産など)がポートフォリオで、本来果たすべき役割を果たしてくれるのを信頼することです。

分散投資は、何か1つのタイプの投資や資産クラスに過度なエクスポージャーを取らないようにすることで、ポートフォリオのリスク低減につながります。時間の経過とともに市場が変動すれば、資産配分も変化します。そのため、定期的にリバランスを行い、目標の資産配分に戻すようにしましょう。

長期的な目標を忘れない

歴史は、市場の「タイミングを計る」のではなく、市場に「長い時間いること」が長期的に高い成果につながる傾向があることを示しています。これは相場がどちらかの方向に大きく動く、ボラティリティの高い期間に特に当てはまります。

時間には優れた平衡機能があり、歴史を見ると、相場が急落した後には迅速かつ大幅な回復が続きます1。実際に、最悪の相場の後に最高の相場が訪れるケースは珍しくなく、1日の下落幅が最も大きかった20営業日のうち17営業日は、急落の翌営業日に上昇しています。そのうち4営業日は、1日の上昇幅が歴代上位20位以内に入っています2

つまり、そうした悪い日が続いた後に試合を放棄し、その翌日に市場に戻っても、大切なリターンを逃すことになりかねません(図表1)。

自分の財務状況を振り返る

自分が保有する資産を全体的に把握して、それに納得していれば、長期的な視点に集中し、感情的な投資判断を回避する ことができます。ボラティリティの高い市場は、自身のリスク許容度を見直すきっかけになります。次の点について考えてみましょう。

  • 価格が下がっている資産を売却する必要がないように、目先の手元資金は十分にありますか?
  • これらの資産の保有期間をどのように考えていますか?
  • 資産価格が下落した場合、どの資産を売り、何を買い増しますか?
  • ご自身の長期的目標は何ですか?

十分な流動性を確保する

ポートフォリオ全体の流動性プロファイルと、そこに含まれる個別のファンドの流動性について確認しましょう。市場が下落している時に売却すると、一時的な下落で被った損失をいつまでも引きずることになります。取引コスト が高くつく可能性があるため、売却が必要な場合に備えて十分な流動性を確保しましょう。当社のチームがお手伝いします。

取引が必要な時は効率的に実行する

どうしても取引しなければならない場合、取引時間の最初と最後の30分間に、成り行き注文で取引してはいけません。その時間帯はボラティリティが特に高くなり、スプレッドが特に拡大する傾向があります。定期的に投資を行っているのであれば、長期的視点で投資を継続しましょう。ボラティリティは質の高い資産を割安な価格で購入する機会を、提供してくれる可能性があることを心に留めておく必要があります。

不確実性の高い時は、コントロールできることに集中することが大切です。そして、課題に直面した時にこそ、皆さまが市場を乗り切ることを当社がお手伝いできることを忘れないでください。

Related Content